各国の農業交渉提案 5
図式化していえば、これによって、従来の輸入可変課徴金の機能は国際価格との構造的格差調整分=固定要素、国際価格の変動調整分=補正要素に二分されることになります。
このように概念的に区分したうえで、前者については段階的引下げ(解消ではない)交渉に応じようというのです。
・・・以上のように、ECの提案は基本的には域内における穀物の過剰と飼料作物の不足というアンバランスの是正を図ることを目的としつつも、同時にこれを通じてガット規定との調整、アメリカの農業政策の修正をもねらいとするきわめて複雑な性格のものとなっています。
これらのうち最大の問題点は3.であり、はたしてそれは従来の可変課徴金システムの根本的な変更を意味するのかどうかという点です。
今回の提案によって、ECは従来の可変課徴金システムを放棄し、新しい国境調整システム関税システムに転換することを表明したとみるべきかどうでしょうか。
率直にいって、これについての判断はにわかに下しがたいのです。